「東南アジア・ムスリム青年との対話 Talk with Muslims(TAMU)」は、東南アジアの若手ムスリムを日本に招へいし、日本の青年層との交流を通して、東南アジアの文化とイスラームに対する理解を促進する交流事業です。
2021年度事業
インドネシアの作家フェビー・インディラニさんをお招きし、オンラインセミナー「マジカル・イスラーム -作家が語るインドネシアの社会と宗教」を実施します。詳細は、オンライン・アジアセンター寺子屋第8回をご参照ください。
2019年度事業
「イスラームへのアプローチ:宗教から考える文化と社会」(TAMU 連続セミナーシリーズ)
国際交流基金アジアセンターでは、世界のムスリム(イスラーム教徒)人口のおよそ半数が東南アジアに暮らしていることに着目し、日本ではあまり知られていないイスラームについて、同地域の若手ムスリムたちとの交流を通じて理解を深める「東南アジア・ムスリム青年との対話事業(TAMU/Talk with Muslims)」を実施してきました。
外国からの訪問者の増加や人口動態の変化等に伴い、日本はいま、多様な価値観への対応が求められる時代を迎えています。2050年には全世界の人口の約3割がイスラーム教徒となると言われるなか、日本社会がイスラームについて理解を深めることは、今後ますます重要となっていくでしょう。
上記を背景に、アジアセンターでは、東南アジアのムスリム社会や日本とイスラームの関わりをテーマとする講演会とシンポジウムを4回にわたり開催します。イスラームについての理解を深めながら、異なる文化や価値観を認め合える社会のあり方についても考える機会とします。(参加無料、事前にご予約下さい。)
- 第1回「日本とイスラームの出会い」(講演会)
日時:2019年12月4日(水曜日)18時から19時30分
会場:国際交流基金ホール[さくら]
講師:大川玲子(明治学院大学国際学部教授)
※本講演会の様子がMy Eyes Tokyoで特集されました。
イスラム教、なぜ遠く感じるの? ~講演会「日本とイスラームの出会い」レポート~ - 第2回「映画から読み解く東南アジアのイスラーム -マレーシアを中心に」(参考上映、講演会)
日時:2020年1月24日(金曜日)17時から20時
会場:国際交流基金ホール[さくら]
講師:山本博之(京都大学東南アジア地域研究研究所准教授)
参考上映作品:『ムアラフ―改心』(Muallaf/監督 ヤスミン・アフマド/マレーシア/87分/DVD)
※参加申し込みは終了いたしました。(詳細:第2回イベントページ) - 第3回「多様なイスラームのすがたと日本の未来」(シンポジウム)※開催延期
日時:2020年2月27日(木曜日)17時から20時
会場:国際文化会館 岩崎小彌太記念ホール
登壇者:野中葉(慶應義塾大学総合政策学部准教授)、アサディみわ(静岡ムスリム協会事務局長)、小川忠(跡見学園女子大学教授)、東南アジアのスピーカー(調整中)
詳細は第3回イベントページをご参照ください。 - 第4回「ヤングムスリムたちの挑戦」(講演会)※開催延期
日時:2020年3月18日(水曜日)18時から19時30分
会場:国際交流基金ホール[さくら]
講師:クレシ愛民(olive co-founder)
詳細は第4回イベントページをご参照ください。
アドバイザー
プログラム監修
中村 光男
千葉大学名誉教授
プログラムアドバイザー
見市 建
早稲田大学大学院アジア太平洋研究科 教授
2018年度事業
2018年度は新規にブルネイ、カンボジアが加わり、7か国から総勢10名が東京、島根、山口にて各種の交流事業に参加します。日本の大学生と互いの宗教観について意見交換するほか、伝統を守りながら新しい表現を模索する若手の神楽演者との交流等を通し、青年層との相互理解をはかります。山口県では、萩市が日本の近代化に果たした役割について主に教育や人づくりの視点から学び、世界遺産を有する萩市が提示する現代的課題についても考えます。
2018年度「東南アジア・ムスリム青年との対話事業」 開催レポート
招へい期間
2018年11月4日(日曜日)~2018年11月13日(火曜日)
参加者
ブルネイ
ムハマド・ハジミ・ビン・ハジ・ジャイディ/Muhammad Hazimi Bin Haji Jaidi
コミュニティのための福祉サービス・訓練協会 若者による貧困対策部門代表/大学院生
カンボジア
ファティリー・サ/Fatily Sa
カンボジア平和発展研究所 映像制作者
インドネシア
ムハマド・ファドゥラン・ラッロ・ナスルング/M. Fadlan L Nasurung
グスドゥリアン・ネットワーク コーディネーター
ノルマ・サリ/Norma Sari
ナシヤトゥル・アイシヤ 副代表
マレーシア
モハマド・バシル・ハズマン・バハロム/Mohamad Basil Hazman Baharom
イスラミック・ルネッサンス・フロント フェロー/大学院生
ラウダ・モハマド・ユヌス/Raudah Mohd Yunus
マラ工科大学医学部 研究者
フィリピン
モナリザ・アダム・マンゲレン/Monaliza A. Mangelen
フィリピン下院 文化・社会福祉調査官
シンガポール
ファイザ・モハマド・サリヒン/Faizah Mohd Salihin
シンガポールムスリム女性協会ファミリー・サービス・センター ソーシャル・ワーカー
モハマド・サイフル・ビン・ムハンマド・アヌアル/Mohamad Saiful bin Md Anuar
インターバース 共同創始者
タイ
ローサニー・ケーサマン/Rossanee Kaesaman
チュラロンコン大学コミュニケーション・アート学部 大学院生
活動内容
2018年11月4日(日曜日):参加者来日、オリエンテーション
11月5日(月曜日):
- 講義および意見交換:「日本社会とイスラーム」
- 講義および意見交換:「日本社会と宗教、日本人の宗教観」
11月6日(火曜日):明治学院大学訪問、在日ムスリムコミュニティとの交流
11月7日(水曜日):早稲田大学訪問
11月8日(木曜日):出雲大社訪問、石見神楽視察
11月9日(金曜日):山口県立大学訪問
11月10日(土曜日):萩博物館訪問、萩市内視察
11月11日(日曜日):帰京
11月12日(月曜日):振返り、報告会
11月13日(火曜日):参加者離日
2017年度事業
2017年度事業は、日本人の自然観や生命観をテーマとし、主に日本の青年層と交流できるよう企画しました。プログラムでは、NHKが制作した「Satoyama Japan's Secret Water Garden」の観賞、大分県でのお寺訪問や里山体験、さらに庄内子供神楽なども視察します。帰国後も東南アジアのムスリムリーダーであるTAMU参加者が、日本との架け橋として活躍することが期待されます。
招へい期間
2017年11月5日(日曜日)~2017年11月14日(火曜日)
2017年度参加者
インドネシア
コティムン・スタンティ/Khotimun Sutanti
社会問題コーディネーター
ヌルン・ニサ/Nurun Nisa
グスドゥリアン・ネットワーク 人材育成コーディネーター
モハマッド・ロキッブ/Mohammad Rokib
スラバヤ国立大学 講師
マレーシア
ムハンマド・シャフィック/Muhammad Syafiq Bin Borhannuddin
マレーシア・イスラム理解研究所(IKIM) シニアリサーチオフィサー
ムハンマド・ユスラ/Muhammad Yusra Bin Ahmad Hulaimi
マレーシア国際イスラム大学 学部大学生
フィリピン
ロヘリオ・ブラガ/Rogelio B. Braga
劇作家、エッセイスト、小説家、バンサモロ青少年対策事務所
シンガポール
ムハンマド・アシュラフ・アンワール/Muhammad Ashraf Anwar
シンガポールイスラム教評議会 フィールドオフィサー
タイ
サマック・ゴーセム/Samak Kosem
リサーチャー
活動内容
- 2017年11月5日(日曜日):参加者来日、オリエンテーション
- 2017年11月6日(月曜日):
- 講義および意見交換
「日本におけるムスリムの受容、日本人のイスラムに対するまなざし」 - 講義および意見交換
「日本社会と宗教、日本人の宗教観」
- 講義および意見交換
- 2017年11月7日(火曜日):明治神宮視察、津田塾大学訪問
- 2017年11月8日(水曜日):早稲田大学訪問、NHK訪問
- 2017年11月9日(木曜日):大分県へ移動、別府大学訪問
- 2017年11月10日(金曜日):別府モスク訪問、両子寺訪問
- 2017年11月11日(土曜日):別府インターナショナルプラザ訪問、神楽鑑賞
- 2017年11月12日(日曜日):帰京
- 2017年11月13日(月曜日):振返り、報告会
- 2017年11月14日(火曜日):参加者離日
2016年度事業
2016年度は東南アジア5カ国から下記の7名が来日し、東京と岩手にて、日本の大学生や高校生を中心に交流しました。イスラム教徒としてのありのままの暮らしや社会活動の紹介を通して、相互の宗教観や、平和的なイスラムの価値観とその多様性について意見交換する貴重な機会となりました。
招へい期間
2016年11月21日(月曜日)~11月30日(水曜日)
2016年度参加者
インドネシア
アフマッド・イマム・ムジャディドゥ・ライス/Ahmad Imam Mujadid Rais
マアリフ研究所 研究部長
リフキ・ファイルズ/Rifqi Fairuz
グスドゥリアン・ネットワーク 人材育成コーディネーター
マレーシア
ヌルル・ハフィザ・ビンティ・モハマッド・ラムリ/Nurul Hafizah Binti Mohamad Ramli
マレーシア国際イスラム大学 大学生
フィリピン
ルホラ・アルフセイン・アロント/Ruhollah Al-Husseini J. Alonto
バンサモロ研究所 リサーチャー
シンガポール
ゴー・ムハマド・リドゥアン/Goh Muhammad Redhuan
シンガポール・イスラム協議会 プロジェクト・オフィサー
タイ
ファデル・ハイーヤマー/Fadel Hayeeyama
パートナーシップ&キャパシティ・ビルディング・オフィサー、セーブ・ザ・チルドレン・インターナショナル(タイ)
フィトラ・ジェウォー/Fitra Jehwoh
タイ欧州ビジネス協会 政策アナリスト
活動内容
- 2016年11月21日(月曜日):参加者来日
- 2016年11月22日(火曜日):
- 講義および意見交換「日本における宗教や、宗教と社会の関わり」
- 講義および意見交換「日本のイスラム教徒、日本におけるイスラムの受けとめられ方」
- 2016年11月23日(水曜日):都内視察
- 2016年11月24日(木曜日):上智大学訪問、中央大学訪問
- 2016年11月25日(金曜日):都内モスク訪問 東洋英和女学院高等学校訪問
- 2016年11月26日(土曜日):岩手県へ移動
- 実演及び意見交換「伝統芸能と地域社会/宗教、震災からの復興」
- 2016年11月27日(日曜日):釜石市内視察、大槌臨学舎 コラボ・スクール訪問
- 2016年11月28日(月曜日):岩手県立大学訪問
- 2016年11月29日(火曜日):帰京、メディアとの懇談会
- 2016年11月30日(水曜日):参加者離日
フォローアップ 事業
国際交流基金ジャカルタ日本文化センターでは、2018年12月15日(土曜日)~16日(日曜日)に、静岡ムスリム協会の事務局長で、日本人ムスリムとして対外的発信も数多く行なっているアサディ・みわ氏をお招きし、ジョグジャカルタ特別州のイスラム国立大学とプサントレン(イスラム寄宿塾)など3会場で、講演会とワークショップ「日本人ムスリムの見る日本とイスラム世界」を開催しました。本事業は、これまでTAMUに参加した青年が所属するイスラム団体のNU(ナフダトゥール・ウラマ)とMuhammadiyah(ムハマディヤ)の協力のもと、TAMUのフォローアップ事業として実施されました。
アサディ氏は“We are Muslims in Japan‐New Era of Accepting Islam‐”をテーマに、日本におけるムスリムを取り巻く環境や、静岡ムスリム協会の活動などについて紹介しました。2日間を通して学生や大学関係者、NGO関係者など約200名が来場し、活発な意見交換が行われました。事業の詳細は、添付の資料をご参照ください。
2017年度および2018年度の本事業はbeyond2020の認証事業です。